変な人が書く映画鑑賞記録

観た映画の感想を記録するブログです。うっかり2度観る・タイトル忘れ・オチが分からないと安心して観れない。そんな方は是非参考に。

HK 変態仮面

善人か変態かと問われれば、どちらかというと変態。 

 昔はこんな映画がたくさんあったなと思い出しました。質素な映画館で入場前にガラスケースの中のコアラのマーチとか買って入って、今では考えられないですが大人が会場内で普通にタバコ吸ってた。そして幼い私は一人、そうとは知らずに見てはいけない映画を誰にも止められることなく観ている。規制が緩かった(笑)。ちなみにこれは一応PG12だったと思います。漫画原作ですがこれを実写映画化するところに日本人を感じます。世界的に見て日本人は類稀なる妄想の変態が普通に受け入れられる素敵な文化力を持っています。

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ストーリー

 例え誰も呼ばずとも、俺は現れる。ドMの刑事とドSの女王様の間に生まれた、紅游高校拳法部員の色丞狂介(しきじょうきょうすけ)は、同じクラスの転校生・姫野愛子に一目惚れをする。ある日、姫野愛子が銀行強盗に巻き込まれ人質に!狂介は、覆面を被り変装して強盗を倒そうとするが間違えて女性用のパンティを被ってしまう。その瞬間、経験したことのないエクスタシーを感じた狂介。これまで眠っていた父と母から受け継いだDNAによる変態の血が覚醒。人間の潜在能力が100%引き出された超人“変態仮面”に変身する。登場すれば悪人に笑われ、助けた人には逃げられる。それでもパンティを被ることを止められない!絶対に賞讃されないヒーロー。それが変態仮面!!そう彼には、蜘蛛の力も、コウモリの力強力な武器も必要ない。ただ愛する人のパンティがあればいい。賞讃されずとも正義を貫く、それがヒーロー。

■原題(漫画):究極!!変態仮面  ■上映時間:105分 

■配給会社:東映 ■製作年:2013 

【キャスト】 鈴木亮平清水富美加片瀬那奈ムロツヨシ安田顕

【スタッフ】監督・脚本:福田雄一

(HK 変態仮面公式サイト HPより引用) 

『これは、これで良い。』変態って何だろう?

 観た人は分かるんですが、上記括弧内のセリフは主人公狂介のドMの刑事である父の、妻との出会いのシーンで発せられた、ある意味ターニングポイント(?)かと思われるセリフ。銃弾に倒れ殉職したときの最後の言葉も『これは、これで良い。』悟りすら感じます(笑)

 主人公の狂介は好きな女の子を助けようとして、間違えてパンティ被ってヒーローになっちゃうんですが、ストーリーの流れ的には、途中さらなる変態・ニセ変態仮面が現れ(上には上がいるものです)その強敵を前に、途中挫折を経験しますが、力を取り戻し、敵を打ち破るという、ヒーローものの王道といえば王道なのか。変態だけど。

 そして、こんなストーリーに必ず現れるヒロインの天然美少女(姫野愛子)。現実にこんな女は居ません。助けてもらって好意をいだいたようで、つぶやいた言葉は『いけない、いけないわ・・・変態なのに・・・』。はい。色々キケンです。むしろファンタジー。

 私がもし変態仮面に銀行強盗から助けてもらえても、イマイチ助かった気がしない気がします。

 ちなみに私は耳の形を見るのがたまらなく好きで、人の耳を見る癖があるのですが、これは変態に分類されますかね?持論ですが、人の顔は耳までが顔の範囲だと思っています。変態とは、究極美意識とエロの融合なだけなのでは?

なにかと余計な心配をしながら観てしまう映画

 次々と現れる敵に立ち向かう変態仮面。風貌は一応、マスク感あるパンティ顔なのでスパイ〇ーマンの延長のようにアクションシーンを観れるのですが、よく動きます。独特なアグレッシブな攻撃を繰り出し、なんだか言いにくいですけど色々動きます。変態仮面本人が称する『おいなりさん』とか“ぽろっ”としてしまわないか余計な心配をしないといけなくなってきます。

 さらに、主人公狂介役の鈴木亮平氏は、実はさわやかイケメンで身体も鍛えられてるので、(てかこのオファー彼にした人、鬼ですね)不快感ゼロに近いんですが。安田顕氏扮する“ニセ変態仮面”がリアルに変態に見えてしまう!周りの人このオファーを誰も止めなかったんですか!でも最高な“ニセ変態仮面”(てか真の変態)でした!でも色々心配になります。

くらった側は精神的に壊れそうな変態仮面の攻撃技

  これに関しては、観ていて率直に思いました。物理的な攻撃ではなく精神的にやられる攻撃技です。とにかく観れば分かる。書けません、一応女子だし★(笑)

変態であればあるほど強いわけではないらしい

 もう、変態仮面が何なのか分からなくなった瞬間。強敵を前にスランプに陥った狂介が苦悩の末、悟った真実がコレ。

 

今、悩みゴト抱えてる人が観ると、何に悩んでたのか分かり辛くなっていいかもよ。

ハイヒールの男

そして“彼”は“女”になったのか? 

 コメディとシリアスが絶妙に入り混じったストーリーだろうな、と思ってDVDレンタルして観てたんですけど、まじめな内容です。ちなみに暴力的なアクション要素(たまに血みどろ)あるので苦手な女性の方は、遠慮したほうがいいかも。

f:id:cindykakuishi:20161117003840p:plain ストーリー

 犯罪組織からも恐れられる脅威の戦闘能力と暴力性、そして完璧な肉体と容姿を兼ね備えた刑事ユン・ジウク。しかしそんな彼にも人に言えない秘密が一つだけあった。それは<女性になりたい>という願望を持っていること。長年そのことで葛藤を続けてきたジウクだったが、ある出来事をきっかけにして遂に、自分の心の声に従う決意をする。だがその時、容赦無い暴力と悪意が、その運命をあざ笑うかのようにジウクの身に迫っていた・・・。

■原題:하이힐  ■上映時間:125分 

■配給会社:クロックワークス ■製作年:2014 

【キャスト】チャ・スンウォン、オ・ジョンセ、イ・ソム、コ・ギョンピョ 【スタッフ】監督:チャン・ジン

(THE KLOCKWORX HPより引用) 

主人公を取り囲む人間には“男の中の男”にしか見えていない

 主人公ジウク演じる俳優チャ・スンウォン氏の男気あふれるヴィジュアルは韓流をよく観る方はよくご存じのはず。そのイメージのままの屈強な刑事役として、冒頭から華やかなアクションシーンから入ります。自分が男なら惚れちゃいます。そう、男が惚れる男!

 しかし、なんと心は“女”というまさかの性同一性障害という複雑な心を抱えた人間だった。それを打ち消そうとしたのか、彼は“男”を極めてみたけど、もう嘘は付けないと思ったのか、性転換手術をすることを決意し、突然警察を退職。

 中盤、敵対者であるホゴン(ヤクザなんでしょうか?)ですら、過去にジウクと部下との戦いを目撃しており、ある目的の為にジウク宅に不法侵入した際には、その最強華麗な戦闘を一人誰もいない部屋で再現している姿は滑稽。敵対者ですらその戦闘能力に惚れてしまっている!どうでもいい話ですが、そのシーンあたりから、その敵対者ホゴ役を演じる俳優オ・ジョンセ氏が、大泉洋氏に見えてくるのは私だけですか?

 少しずつ女性になる準備をしていたジウクは、女性ホルモン注射をしていた。腕に注射跡を見た、彼を慕う後輩は車の中で、見てはいけないものを見てしまった感いっぱいの表情で『先輩、誰にも言いません』の一言。尋常じゃない強さを見れば、後輩はそりゃ薬物だと思いますよね。

“男”が“女”になって生きることとは?

 印象的なシーンとして2つ。1つめは、お兄さんからお姉さんになった先輩の手引きで、ジウクは女性になる準備をしている訳ですが彼女のお店で『お金の無いオカマなんて誰も見向きもしないわよ』といシーン。2つめは、教会という場所が自分達のような人間に似つかわしくないと思うのか、お姉さんちょっと不機嫌になるシーン。

 セリフは少なめのシーンですが、俳優チャ・スンウォン氏の演技力が素晴らしいと思いました。男が女になって生きるということは、いばらの道のはずなんですが、かすかに幸福感を感じているともいえる何とも言えない表情は惹きつけられます。

非情な現実を突きつけられ決意は再び混乱と狂気へ

 退職を知った人々が復讐・暴力団への誘い・自分を慕っていた後輩の殺害・そしてついには、『守ってあげるから』と幼少期に恋をしたが自殺してしまった少年の妹にまで、魔の手が伸びる。その凶行のタイミングは、まさに性転換手術のためアメリカに飛び立とうとしていた寸前。 

 そして“彼”は“女”になったのか?分からない!! 

 個人的にオチがアンニュイな感じで終わってるのが上手くできてると思います。ジウクの中では様々な、“女”に生まれ変わろうとする心理的な段階があったと思うのですが、結果、分かりません。以下、私個人が考える結末。

  1. 守りたいものを守るため“男”を貫く決心をすることになった。
  2. ずっと見守っていた初恋の少年の妹の結婚を見届けて、別の男に妹を任せた時点で“女”になった。
  3. 殺人犯になってしまったので逃亡生活の始まり。“男”か“女”かどころではなくなってしまった。(多分これが一番悲しい)
 つまり、こんなジャンルが好きな方は必見!てコト。